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光沢のあるホログラム箔について

ホログラム箔というのは、虹色に立体的に像が浮かび上がって見える箔のことで、今では一万円札とか5千円札にも使われていますのでどのようなものかはイメージできるでしょう。

しかし、この原理を一般の人にも分かりやすく説明することは決して簡単ではありません。

これは古くから知られていたような技術ではなく、20世紀も半ばになってからイギリスの物理学者によって発明された新しい技術であり、その物理学者はこの発明によってノーベル賞を受賞していると言えば、誰にでもすぐに理解できるようなものではないのだなと分かることでしょう。

それでもできるだけイメージを説明しますと、これはレーザー光を用いて物体の像を記録します。

その際、予めそのレーザー光を光学的に二つに分割し、一つはその物体に当てたうえで反射光を記録媒体に記録します。

記録媒体とは写真におけるフィルムのようなものと思って下さい。

普通の写真ならこれだけですが、ホログラムの場合、分割されたもう一つの光線は物体に当てられることなく、そのまま記録媒体上で先ほどの光と干渉させた上で記録されるのです。

詳しく原理を解説するだけの余地はここではありませんが、これによって立体的な情報を含めて記録でき、物理学用語では位相情報も記録されることになります。

なお、このためには通常の光では不可能で、レーザー光が必要であり、レーザーが実用化されて初めてホログラムも使えるようになったという経緯があります。